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鈴鹿4時間耐久ロードレース番外編

金曜日の第一ライダー予選のときのお話です。

ST600Rクラスで優勝とシングルフィニッシュを目標に掲げていた以上予選でのポジションも重要になってきます。

そのため少しでもクリアラップを取りやすくするため先頭近くでコースインが条件です。

ウエイティングエリアで7番目。

そのままピットロード出口まで行った際、オフィシャルの方から僕の車両より液体漏れありの報告が有り列からバイクを押し出して予選スタートには間に合いませんでした。

直ぐにラジエーターホースのバンドの緩みが原因と分かり修復してコースイン。

ホッとしたのもつかの間、裏ストレートで水温計を見ると109度。

もちろんそのまま緊急ピットイン。

うちのメカが温度の上がった危険な状態のラジエーターキャップを開けてくれると水が全くない。

もちろんそんなトラブル想定していないので工具も道具も何もなくお手上げ状態です。

4耐ピットはAパドックのテント。

今居るピットは8耐組の場所を間借りしているだけ。

正直予選を諦めて嘆願書で最後尾スタートが頭をよぎりました。

そんなときBMW FRANCEの給油担当のフランソワが我々の異変に気付き表に出てきてくれました。

工具に冷却水、ありとあらゆる手を尽くしてくれました。

おかげで僕の車両はもう一度コースインできる状態に。

お礼を言う暇などなくそのままコースインして予選アタック。

クリアラップは全く取れなかったものの無事予選を走る事が出来ました。

そして今回の結果につながった訳です。


8耐が終わり撤収作業も済ませBMWのスタッフたちも帰る際、どうしても予選のときのお礼を自分の言葉で伝えたくフランソワに声をかけました。

自分の片言の英語ではフランス人の彼にはまったく通じず、またあの時当然レーシングスーツでヘルメットをかぶっていたので彼からしたら僕があの時のライダーと気付く筈も有りませんでした。

同じ人間なのに思いが伝えられない。

しゃべる事が出来ない自分に腹立たしくて悔しくて。

このままお礼の一言もちゃんと伝える事が出来ずにいたら絶対に一生後悔してしまう。

来年また会える保証なんてどこにもないし。

でもちょうど近くに居た日本スタッフのマネージャーがこの話をフランソワに通訳してくれて無事お礼を伝える事が出来ました。

彼は「同じバイクレース好きだから当然の事をしたまで。何もお礼言われる事なんてしていないよ」って言いながらハグをしてくれた。

もう涙が止まらなくって。

でも「サンキュー」と「ありがとう」としか言えない自分。

やっぱり思いを伝えられないって悲しいですね。

彼があの場に居てくれなかったら決勝の結果どころか予選すら走れなかった。

フランソワをはじめ懸命に修復してくれたエノ兄弟ありがとうございました。


本当にこの夏の耐久はいろんな経験をさせてもらう事が出来ました。

バイクレースに出会えて、たくさんの素晴らしい仲間に出逢えて本当に良かったなと心から思います。


また来年彼らが日本に来た時には恩返しをしたいと思います。

テーマ : モータースポーツ
ジャンル : 車・バイク

tag : 鈴鹿8耐4耐BMW

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